[159] トヨタ社長に欠けていたもの2010/02/12 01:04:47

記者会見

トヨタのリコールが話題となっています。改めて2月9日に記者会見を行ったようですが、少なくとも、2月5日の会見の様子を見る限り、残念ながらこれが世界のトヨタの社長の会見かと思わせるものでした。

エトス…

一言で言えば「エトス」だと思います。エトスってなんだ? うーん、私が説明するのは似合わないですね。少し前に株式会社プラップジャパンの社長さんである杉田敏さんのコミュニケーションの講義を聴く機会があったのですが、この席で、初めて聞きました。コミュニケーションで大事な3つの要素、ロゴス、パトス、エトスのうちの、最後のエトス。これに欠けていたと思うのです。ちょっと、検索した限りでは、このロゴス、パトス、エトスについてはこちらのブログを見て下さい

服装だったり、表情だったり、話し方・声のトーンだったり、いろいろな要素があるのでしょう…。例えば、質問にハッキリと答えてはいるのですが、「誠意を持って」応えているようには思えない、いわば言い放つような口調も一つの要素かもしれません…。非常にカンタンに言えば要は「信頼してもらえる会見ではなかった」のです。あ・な・たに、「Please believe me!」と言われても、とても信じる気にならない、聞き手を信じる気にさせない…、そんなオーラということです。

その他、いろいろ…

「社長が出てくるのが遅かった」とか「アメリカの策略」とか、いろいろと言われていますが、世界一の社長に徹底的に欠けていたのは、メディアを通じた総合的なプレゼンテーション能力と言わざるを得ません…。[158] ××点検で、ミスや事故を平気で言い訳をして済ませている交通機関の姿勢を非難しましたが、残念ながら「世界のトヨタ」の初期対応は甚だお粗末と思いました…社長、総合的なプレゼン・スキルを高めて下さい…