[116] 青いエアメイル2008/02/07 22:15:01

30年近くも前の曲なんですね…

[091] 星空の誘惑以来のYumingネタです。「青いエアメイル」は、1979年7月に発売されたYumingのアルバム「OLIVE」の2曲目に収録されています。もう、ほとんど 30年前というのは、正直ビックリ。いつの間にか歳をとったもんですが、曲そのものは、今発表されても違和感ないくらいに思えます…まぁ、ファンですから贔屓目ですかねぇ…

成田空港が開港したのが78年。日本人の海外旅行者の数は、1970年代前半にグッと伸び、79年に400万人を超えました。それでも、今の1/4にも満たない数字ですから、まだまだ海外赴任とかも今と比べれば少なかったと思うのです。そんな時代に聞いていた私自身、まさか将来海外赴任を繰り返す生活をするなんて想像すらしていなかったはずです。

参考:
社団法人日本旅行業協会 海外旅行者数の推移
社会実情データ図録 海外旅行客数の推移

ミュージカルでも…

ユーミンの曲をつなげて作られた、セリフが全く無いミュージカルガールフレンズ(残念ながら、東京公演は2008年2月3日で既に終了、2月15日の静岡公演が最終)で、恋愛に奥手な真理子役を演じる鈴木蘭々さんも、好きな曲として、まず「青いエアメイル」をあげて(注:既にオリジナルのサイトは変更されてしまったので、googleのキャッシュです→いつまで生きているかは不明!)います。

インターネットなんて無かったから…

20年前、サモアに住んでいた頃は、当然インターネットは無く…。当時の国際電話は、両者が同時に話す事ができず(半二重)、微妙なタイム・ラグがあったので、両者がうまくコツを掴んで話す必要がありました。そして、日本に1分間電話をすると、料金が4タラ(当時のレートで、250円くらい)。だいたい、お昼の中華の定食を3タラで食べていたのですから、かなり高額だったわけで、月に1回くらい、意を決してかける10分程度の電話に心を躍らせたものです。


88年4月のサモアの電話代請求書
下の方の記録から日本への電話が1分4タラだったことがわかります

今ではwebで簡単に得られる日本のニュースも、限られた短波ラジオの日本語放送か、1週間遅れで来る新聞。情報量や瞬時性など、当時とはとても比較になりません。

エアメイルが特別だった頃…

そして、エアメイル。キレイな絵柄の切手がたくさんあったので、毎回切手の種類を変えては出したものです。受け取る人が、Yumingのこの歌のように心待ちにしていたとは思えませんが、それでも一生懸命に書いたエアメイル。日本との間でも1週間から10日もかかっていたものです。


当時のサモアの切手

そういえば、当時、先輩には、アフリカに行った彼女が、毎日手紙を綴っていたのを思い出します。せっかく毎日書いても、届くのは週に1回か2回。何通もまとめてやってくるし、時には順番も前後しちゃうから、ちゃんと丁寧に連番がふってあったのです。

今では、電子メールなら、ほとんどリアル・タイム。アフリカのスーダンに住む友人とも、メッセンジャーでチャットできてしまいます。

そんな時代に…

ハイテク大好きで、新しいモノ、便利なモノにすぐに飛びつく私ですが、「エアメイルが届くのを心待ちにしていて、はやる気持ちを抑えながらポストに向かう女のコの気持ち」を想うと、なんかこみ上げてくるものがあります。そんな想いの頃に還ってみたい、そんな気持ちに戻ってみたいものです。30年近くたった自分は「声もかけれぬほど輝いて」いるのだろうか…ところで、中島美嘉さんの「雪の華」、浜崎あゆみさんの「CAROLS」、どちらも出だしの部分の雰囲気が、この「青いエアメイル」に似ていませんか? 私は3曲とも大好きです…