[120] 車との訣別2008/04/14 00:08:25

迷いに迷った末に…

車との訣別などと言うと大袈裟ですが、単に自分の車を持つのをやめたのです。21歳で免許を取り、最初の車を買って以来、海外に滞在している間を除いた間、通算して約20年間近く、日本で車を所有し乗っていました。と、言っても、沖縄に住んでいた約2年間(沖縄では実質的に必需品)を除けば、日本では常に東京暮らしであり、日常的に車が必要というわけではなかったので、いわば趣味で、車に乗るのがスキだから、乗っていたわけです。

海外に出ていると、ちゃんと手続きをしておけば、帰国してから1年の間に登録すれば、海外に出る前までの任意保険の無事故割引を継続できます。今年の初めがこのタイム・リミットだったので、昨年末には、かなり真剣に悩みました。最近は、眼とか反射神経とか衰えてきているのが自分でもわかるので、運転が楽しめるうちに乗っておこうとも思ったのですが…。

自動車にかかる費用

で、結局、車を買うのを止めたわけです。ネットを検索すれば、いろいろなサイト*1で試算していますが、基本的に自動車は、(特に公共交通機関が十分に発達している東京では)持ってるだけでカネがかかる道楽息子と言えます。

*1例えば…
自動車にかかる必要経費
自動車維持費節約ナビ
必要な費用を月平均して考えてみる

  • まず、取得時に消費税(5%)以外にも自動車取得税(5%)がかかります(大雑把に言えば、自動車価格の1割の税金が上乗せ
  • 次に、所有している間の自動車税。これは毎年支払いますが、排気量2リッターで39,500円/年。今回買おうと思った2.4Lクラスだと45,000円/年
  • 車検の度に自動車重量税がかかり、同じく2.4Lクラスだと、こちらは年額18,900円
  • やはり、車検の度に自賠責保険検が必要で、2年に22,470円
  • 車検(自賠責保険や重量税は既に計算済みだけど)、その他の点検・整備などに要する金額を考えれば、やはり1年に数万円
  • その他、任意保険。対人や対物で無制限をかければ、車両保険を安く抑え、無事故割引を使っても、やはり1年に数万円
  • その他の点検・整備などに要する金額を考えれば、やはり1年に数万円
  • 意外と見落としがちなのが減価償却費。買った値段では売れない。当たり前です。例えば、250万円で買った車が5年後に100万円で売れたとしても、1年間で平均30万円ずつ(30万円/年×5年=150万円)価値が下がってしまったわけで、これも(仮に自動車を買わなければ、そのまんま250万円が手元に残るのに、5年間で150万円が消えてなくなってる)費用と考えます。

というわけで、これらを合計すると、何も乗らなくて(いつでも乗れる状態を保ちつつ、所有しているだけで)月額34,000円から42,000円(もちろん、条件により、更に変動しますが…)を要することになります。更に、我が家では車庫があるからゼロだけど、都内で車庫を 借りたら、月に3万円程度が上乗せですね。

そして、乗れば、ガソリン代、(行った先の)駐車場代、高速・有料道路代。今は、ガソリンの暫定税率が一時的に?引き下げられていますが、これからどうなるやら…。住宅ローン、子供の教育費などを考えると、とても維持できません(哀しいなぁ、こんなことを言う時代が来るなんて…) かと言って「どうしても」という必需品じゃないわけだから、ある程度のクラスの車が欲しいわけで、これは譲れません!!

車に求めるもの

今から25年以上も前のこと、就職しての最初の夢は、いい車を買うことでした。自動車ローンの金利はまだ高く、たまたま満期になった親の貯金から借りて(ちゃんと、返しましたよ!利子はつけなかったけど…)、買った車…。金曜の夜には車で出かけ、その一週間のストレスから開放されるように走っている。自分の好きな時間に、自分の好きな場所に、自分の好きな音楽を聞きながら、自由に移動できる、自分だけの空間は代えがたい貴重な存在だったといえます。

サザンを聞きながら、R134を走る…。Yumingを聞きながら、右に競馬場、左にビール工場を見て走る…。大スキな音楽と、お決まりの風景に包まれ、ステキなコや仲間たちと一緒に、どこまでも走って行けそうな気分だったのを思い出します。

今までを振り返り…

  1. 1台め。81年から83年まで。当時、大ヒットしていた、マツダの角目の真っ赤なファミリア(323)は買えず、その1代前、丸目の中古のファミリア。マフラー系統に難があり、友人には「近所に来ただけで、音でわかる」と言われていました…

  2. 82年夏、無謀にも北海道一周。キャンプ場で…


  3. 2台め。83年から86年3月まで。トヨタ、マークⅡ三兄弟の一つ、クレスタのツインカム24バルブ。エアコン、パワーウィンドウなど、いわゆるフル装備。一番、車に楽しく乗っていた頃の、語り尽くせない思い出満載の車。青春そのものかも…?

  4. 駒沢公園の横で…


  5. 3台め。88年9月頃から95年9月まで。同じくクレスタのツインカム24バルブ、ツインターボ。2Lながら、さすがにパワフル。音楽はカセットからCDチェンジャーに進化しました。

  6. 写真を探したけど、見つかりません。意外と自分の車って、撮ってないことに気付きます。この車の写真を撮っていた方、見つけたら下さい
    →デジタル化の過程でビデオから発見されたので、写真を追加しました[2008年05月24日]


  7. 4台めは番外編でインドネシア。95年10月頃から98年5月まで。三菱ランサー、1.8Lのセダン。自分では、アパートの駐車場内で少し動かしただけ…

  8. まだ、整理していない写真の中に埋もれている…かも?

  9. 5台め(日本では4台め)。98年6月から04年1月まで。トヨタ、イプサムの7人乗り。家族構成にあわせ、ファミリー・ワゴンに…。ただし、4気筒エンジンはウルサかったですね。4WDで、スキーにも行ったものです。

  10. スキーに行った時に雪に埋もれる…


  11. 6台めも番外編のインドネシア。04年2月から07年1月まで。トヨタ、キジャン(日本では販売していないと思います)。4WDに見えますが、見せかけだけ。一応、7人乗りだけど、10人くらい乗ったこともありました…

  12. インドネシアのオフィス・ビルの前で


車が無くても…

今、車がなくて…。確かにあった方が楽しいし、便利なこと多いけど、必要な時にはレンタカーを借りればOKだし、健康のためになるべく歩こうとしているので、タクシーもほとんど乗りません。まぁ、1ヶ月に4万円もタクシー乗らないし…

若者の自動車離れ、も話題になっていますね。ネットでも検索すると、いろいろなサイト*2で話題になっています。「車がデートの重要なツールで無くなった」「エコ志向」「趣味が多様化した」「ケータイとかにカネを使っちゃう」など、多くの背景がありそうです。

*2例えば…
深刻な若者の車離れ
進化を促す「車離れ」
若い男性に見られる車離れ傾向について

実は、自分の中で、パソコンの存在は大きいかもしれません。組み立てや改造も楽しいし、昔の写真やビデオを取り込んでの編集、音楽コレクションなど、けっこう夢中になっています。かつてドライブに行っていた時間を、今はパソコンの前でこうしてすごしているのかもしれません。いわば、車ほどカネもかからず(我が家はかかってるかな)、いろいろと楽しめちゃう。だったら、どうしても、自分の車が欲しいとは、思わないのも理解できますす…でも、本当は、コンパクトで排気量に余裕がある自分の車、欲しいんですね、やっぱり。あと10年くらいして余裕ができたら、不良老年になって、ワク2しながら週末の夜はドライブしているかも…