[040] 帰国していった皆さんへ2006/05/01 03:09:32

空港での見送り

昨晩も、夜中に空港に見送りに行きました。3年間、インドネシアで過ごした彼女は看護師さん。夜間・休日を問わず(というか、大変なことは平日の昼間は起きないのかもしれない…)我々の健康(というより病気やケガですね)の面倒をみてくれた、彼女には本当に大感謝です。

来週も、一人、帰国が予定されています。少し、東京にいるけど、すぐにパリ(リじゃなくって、リです→よく、見間違いします)で別の仕事に就く予定とか?

そういえば、ちょうど、1ヶ月前、3月の後半から4月にかけても、空港へ3回、見送りに行きました。任期を終えて帰国していくインドネシアの青年海外協力隊の人たちです。

任期を終えて…

帰国前に、彼ら・彼女らの話を聞くチャンスがありましたが、まぁ、本当に様々なエピソードが出てきます。「こんなページで気安く語って欲しくない!」というのが実態だと思います。それでも、悔しいこと、落ち込むこと、辛かったこと、いっぱいあったけど、元気に帰っていく姿を見送れることは、本当に幸せです。彼ら・彼女らと違って、現実の問題には直面しないくせに、話を聞く側は、彼ら・彼女らの感動や感激だけは、しっかり共有させてもらえます。ちょっと(かなり)ズルイな?

苦労した話を聞くたびに、「もっと何かフォローできたのではないか?」「本当に(そんなとこに)行って良かったのか?」という疑問がわいてきます。

一方で、所詮、当事者でない我々に出来ることは、少しの助言とか、気晴らしの手助け程度。自分でぶつかった問題は、自分で…、自分の中で…、解決していくしかないのでしょう。それを、周囲の人間が「なんとかしてやろう!」などと思うこと自体、おこがましいことかもしれません。

空港で、帰国するメンバーの一人が「今、(実際に帰国する現実に直面して)かなりブルーになってるってことは、やっぱり(ここでの生活は)良かったのかもしれませんね」と、静かに話してくれたのが、とっても印象的で、ちょっと(ホントは、かなり)嬉しく思いました。「インドネシアで2年間過ごせて、本当に良かった」なんて言われちゃうとたまりません

喉元過ぎると

  • 来た時は、あんなにイヤだったのに、帰る時にこんな気持ちになるとは思わなかった。もう少し、この国に住んでてもいいかなぁ…?!
  • 「これだから、ダメなんだ」って、あんなに批判してたけど、住んだこともなく、ちょっと知っただけの人が批判するのを聞くと、腹が立って、ムキになって弁護しちゃう
  • 日本って、何でもキッチリしてて、すっごい国だと思った。でも、(日本にいると)だんだん刺激が足りなくなってきて…。何が起こるかわからない感覚が恋しくなってくる
  • 明日、実際に直面するかもしれない「イヤなこと」は、日本に帰ると絶対に起こらないわけで…。そうすると、思い出すのは楽しかったことばかり。悩んだことや苦しかったことは、不思議と消えてしまいますね

というわけで、熱さを忘れて、また、舞い戻ってきたりするわけです。所詮は、人は「無いものねだり」。ジャカルタに暮らしていると、「たまには、身体が引き締まるような冷たい空気に触れないと、やっぱり人間はダラダラになっちゃうね…」などと言いながら、日本に帰って冬の寒い月曜日の朝には「やっぱり1年中Tシャツ・短パンで過ごせる国がいいなぁ…」などと思うわけです。皆さんに出会えて、嬉しかったです。また、いつか、どこかで、お会いしましょう!(実際、結構再会率は高いですね

内容は基本的にそのまま、一部表現を微修正しました。[2010年02月11日]